しあわせ家づくりマガジン 「茨城 住宅通信」 2003年 8月号 vol.4
(しあわせ家づくりマガジン 『茨城住宅通信』 PRO STYLE “The 建築家” の記事より抜粋)
家づくりとはどうあるべき?
赤木さんのポリシーでもある家づくりの大きな柱は
「住む人の立場に立って考える」
「暮らしをつつむ住まいの設計」
「夢をかたちにする」というもの。
これはどのようなことでしょうか。
■ 住む人の立場に立って
家を建てようとした時にまず考えることは「どこに」「どうやって」建てるかということです。
しかも相談先も大工さんや地元の工務店、ハウスメーカーや設計事務所いろいろな方法があって迷うものです。
これらの中で『設計事務所』というイメージはどんなものでしょうか?
ちょっと気軽には頼みにくいというイメージがあるかもしれませんが、
赤木さんはそのようなイメージを払拭しています。
それはいつでも『住む人の立場に立って』きめ細かいアドバイスをし、
何でも気軽に相談できるという環境をつくっているからです。
■ 暮らしをつつむ住まい
赤木さんの『家の定義』は『暮らすため・住むための器である』といもの。
つまり、よく雑誌等にはデザイン的に凝っているものやちょっと個性的なものがよく取り上げられていますが、
家はあくまで『使ってはじめて価値があるもの』でなくてはならないということです。
赤木さんはこのような住まいについて『ふろしきのような住まい』と表現しています。
「その人それぞれに家族形態や構成・ライフスタイルは違っていて、いろんな形があるものです。
ですから『丸いものや四角いもの、いろんな形が包めるような』という意味で
『ふろしきのような住まい』をいつでもつくりたいと考えています。
実はふろしきに託した意味はもうひとつ『変化に対応できる』ということがあります。
例えば、家族数の増減やライフスタイルの変化に臨機応変に対応できるということ。
建てる時の一時期だけに対応させる家ではなく、何かしらの変化に対応できる工夫を随所にしていくことが
大切なのです。
それは高齢者の加齢に伴う身体機能の変化にも対応できるというものです。
人は、元気な体が不自由になった時のことは考えないものです。
その時になってはじめて困るという人も少なくありません。
ですから施主の方とはコミュニケーションをとり続けています。
実際に暮らしてからの様子や使い勝手、失敗があれば次に活かすなど長いお付き合いをしています。
お友だちのような感覚の方もたくさんいます。」
設計士の方とは、何かと疎遠になりがちなもの。
赤木さんはそんな状況のないように施主の方々へ定期的に『ぴっころニュース』という事務所便りを送っています。
現在の発行は年三回。
スタッフも含めた事務所内の近況やご自身の手がけた施主の方々の感想を載せ、
情報交換の場として役立っています。
(現在は、ぴっころニュースの代わりに「日々のできごと」にてつづっております。)
■夢をかたちにする
住まいづくりは住む人の数だけ要望や夢もあるものです。
でも実際にその夢は実現可能かどうか?何て考え出すと自分の家のことなのに
なぜか妥協や諦めの気持ちを持ってしまうことはないでしょうか。
赤木さんの目指すものは、まさに施主の方の夢の実現のお手伝い。
私たちは少しも難しいイメージを持つ必要はないのです。